2019年5月10日 更新

バーナム効果と恋愛や血液型占いの関係を心理学で解説!具体的な例も

バーナム効果とは、恋愛や血液型占いで使われている心理テクニックです。心理学で証明されている現象であり、うまく使えば人間関係の構築に役立ちます。一方で悪用されることもあるので、注意が必要です。今回は、バーナム効果について具体的な例を挙げながら詳しく解説します。

バーナム効果とは

Board School Uni - Free image on Pixabay (260122)

突然ですが、今から性格診断テストを行います。性格に関わる質問をするので、「はい/いいえ」で答えてください。

「人の視線を必要以上に気にしてしまい、思うように行動できないときがある」「家族や恋人、友人と一緒に過ごす時間も楽しいが、一人きりでゆっくりできる時間も欲しい」「他人から突然なれなれしくされると戸惑ってしまう」

あなたが「はい」と答えた質問はいくつありましたか?もし1つでも当てはまっていれば、あなたの性格は「普段はしっかりものだけど、実は構ってほしいタイプ。孤独も好きだけど、みんなと過ごす時間も大事にしたいタイプ」です!
Face Woman Mask - Free image on Pixabay (260248)

実は、この心理テストは全くのでたらめです。心理テストの項目も分析結果もほとんどの人に当てはまるような内容を適当に並べただけです。このような心理テストに引っかかってしまう人の心には、バーナム効果の影響が表れています。

バーナム効果(Barnum effect)とは、誰にでも当てはまりそうな一般的・抽象的な性格の記述を自分だけに当てはまる記述だと思いこんでしまう心の作用を表す心理学用語です。

バーナム効果は血液型性格診断や占いなど、幅広い分野で応用されています。うまく活用すれば役に立つ技術ですが、悪用されることもあるので、注意が必要です。

恋愛の場で使えるバーナム効果

Couple Romance Love - Free photo on Pixabay (260126)

バーナム効果は恋愛で大いに役立つ心理テクニックです。恋愛の場でバーナム効果を使いこなすコツを解説します。

日常会話でのさりげない一言

Couples Self Wedding Marriage - Free photo on Pixabay (260127)

バーナム効果を恋愛で発揮するためには、日常会話のさりげない一言に応用するとよいでしょう。恋愛の場合は相手の性格を言い当てていると思わせることよりも、「この人は私のことをよく見てくれている!」と相手に思わせることにバーナム効果が応用できます。

異性相手に突然心理テストを始めると相手にいぶかしまれてしまうので、普段の会話の中でそれとなくバーナム効果を狙った一言を混ぜるとよいでしょう。「君は情熱的なタイプに見えるね」「見えないところで努力していそうだね」など、前向きに聞こえる言葉をそれとなく会話に混ぜるだけです。

うまく使えば相手の心をつかむことが出来る

People Man Woman - Free photo on Pixabay (260128)

バーナム効果をうまく使えば意中の相手の心をつかむことができます。バーナム効果を使いこなすコツは、相手のことをよく見ているという「フリ」をすることです。

バーナム効果は実際に相手の性格を当てることは重要ではなく、相手のそのように思わせることが重要です。「私はあなたのことをよく見ている」「私はあなたの性格の良いところに気付いている」という演技をするのです。

相手も褒められれば悪い気はしないので、実は指摘が当たっていなくとも勝手に良い方向に解釈してくれます。相手の性格を正しく指摘するよりも、そう見せる演技力が要求されます。

だまされないようにするためには

Pretty Woman Portrait Sexy - Free photo on Pixabay (260131)

バーナム効果にだまされないようにするためには、相手の言葉をむやみに信じないようにすることが大事です。バーナム効果を狙った言葉は、冷静に考えると大したことは言っていないと気付ける程度の内容にすぎません。相手の言葉にすぐに反応せずによく考えてるようにしましょう。

相手に言葉の真意を尋ねてみてもよいでしょう。「情熱的なタイプに見えるね」と指摘された場合、「私のどこを見てそう思ったの?」と質問してみださい。

相手が適当に話しているだけであれば、答えに窮してしまうでしょう。この人は自分のことをよく見て言っているわけではない、と気付くことができます。
Fantasy Surreal Mask - Free photo on Pixabay (260135)

ただし、恋愛相手ではなくプロの占い師などが駆使する心理テクニックは、この程度の対策では見破れないこともあります。占い師はバーナム効果だけでなく、マルチプルアウトという心理テクニックも駆使してこちらをだまそうとしてくるからです。

マルチプルアウトについては、後ほど詳しく解説します。

血液型占いのバーナム効果

Blood Cells Red - Free image on Pixabay (260139)

日本人の間で広く信じられている血液型占いは、バーナム効果が大きく関係しています。血液型占いとバーナム効果の関係について解説します。

血液型占いは根拠がないからデタラメ

Geometry Mathematics Volume - Free image on Pixabay (260149)

バーナム効果の典型的な例は、多くの日本人にとってなじみのある血液型占い(血液型性格診断)です。「A型の人は几帳面」「B型の人は自己中心的」「O型の人はいい加減」「AB型の人は二面性がある」などとよく言われています。

しかし、実は血液型占いには科学的根拠が全くありません。そもそも複雑な人間の性格をたったの4種類に分類できるはずがなく、冷静に考えるとかなり強引な分類をしていることが分かります。

実際にほとんどの心理学者は、血液型と性格に関連はないと結論づけており、科学的にはほぼ否定されていると言ってよいでしょう。

なぜ人は血液型占いを信じているのか

Red Blood Cells Microbiology - Free image on Pixabay (260151)

一方で多くの人が、いまだに血液型占いを信じていることも事実です。なぜ人が血液型占いを信じているのかは、バーナム効果である程度説明できます。

例えば血液型占いでは「A型の人間は几帳面」とされていますが、ほとんどの人間にはどこかしら几帳面な一面があります。「AB型の人間は二面性がある」とされていますが、ほとんどの人間は多かれ少なかれ二面性を持っています。

このような誰にでも当てはまる曖昧な記述をして相手を信じ込ませている点は、まさにバーナム効果の特徴です。

バーナム効果だけが理由ではない

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