2019年6月30日 更新

【診断】広場恐怖症の症状とパニック障害との違いは?原因と克服法も

こちらは最近芸能人でも公表する方が多くなってきたとされる広場恐怖症についての紹介記事になります。症状をはじめ、原因や診断についてご紹介しています。またパニック障害との違いや克服体験談なども併せて記載しておりますので、興味がある方はご覧になってみて下さい。

あの芸能人も患っている「広場恐怖症」

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広場恐怖症は、何もないような状況で恐怖や不安を感じてしまう不安症群の一つに該当します。逃げ出すのが難しい場所や状況にいることで、恐怖観念を抱くといった過剰な意識の仕方が特徴です。

公共交通機関(自動車、バス、列車、船、航空機)、広い場所(駐車場、市場、橋)、囲まれた場所(店、劇場、映画館)といった場所で発症し、列に並ぶ、群衆の中にいる、家の外に一人でいるといった状況でも恐怖を感じるとされています。

また、堂本剛や長嶋一茂といった芸能人の方もこの症状に悩まされていた方が多く、異常に多忙であったり生活が不規則な人たちに起こりやすい症状だとされています。

広場恐怖症にかかる割合は2~6%

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広場恐怖症の発症率は2~6%と考えられ、女性は男性のおよそ2倍の確率で発症するとされています。初発が35歳前後で40歳以降にも第二の発症期間があり、危険視されています。

男性より女性が多い理由は、男性はアルコールで恐怖を抑制することが多いからという見解があります。ただ、これは決定的な理由ではなく予想でしかないので、はっきりとした原因は分かってないとされています。

追求するとなれば、男性は人との関りを女性よりかは重視しないといった傾向も視野に入ってきそうです。自意識が強く自分を見て欲しい、分かって欲しいといったことが原因になっている可能性が高そうです。

遺伝率は61%

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広場恐怖症の遺伝率は61%と決して低くはない数字を導き出しています。遺伝とは親から子へ伝わる性質を指しますが、こういった症状を引き起こす原因としても浮上してきます。

その家庭における習慣は家系を通して伝達されていき、親が子に与える影響がその傾向にあることが伺えます。つまり、その子は親になり、また子を育てるといったサイクルがなされているという事が色濃くなります。

これが遺伝的なものとは断定できませんが、発症した人間の子供時代の記憶は、その後の人生において何かしらの原因になることは図らずとも分かります。原因が分からなければ尚のこと過去の出来事が起因していることが予想されます。

広場恐怖症の恐怖の対象

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広場恐怖症における恐怖の対象は、店や雑踏など公衆の場に入るといった場合に該当します。その場所が歩くことも出来ないぐらい混雑していれば、すぐに逃げることが想定できないので恐怖を感じるようになります。

他にも電車やバスといった公共の交通機関を利用する時、または自宅に逃げ出すことが困難な状況など、助けを求めることが難しそうな場合でも、孤立無援を予期し恐怖に囚われてしまいます。

子どもは家の中に一人でいることで恐怖を感じることが多く、高齢者は店にいたり、列に並んでいたり、囲いのない場所にいる状況に恐怖を感じやすいとされています。

公共交通機関

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公共交通機関は人が多く集まりやすく、自分だけを中心として考えると小さな存在に見えます。この想像から恐怖に導かれるのは、自分以外が敵と考えるところにあります。あるいは一部の人間を信用できないといった思想にも基づき恐怖します。

それは人を信用していないという事にもつながります。しかし、幼い頃に何か人を信じることが出来ない記憶があったりすると、人は他人を容易に信用できなくなります。

そのトラウマは敵視する傾向が強くなり、その環境下にいる人間すべてを信用できなくなるほど悪化する可能性を秘めています。そうなると安全な場所を常に意識しだすようになり、逃げ道がないと安心できないという精神状態になってしまうのです。

広い場所

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広い場所というと駐車場、市場、橋などがあがりますが、こういった場所も発症の原因になります。部屋でも無駄に広くてスペースが開いている空間というのは、一般的な人でも落ち着きがなくなる傾向は強いと言えます。

その理由には自分の手が及ばない距離という意識が自然と働いている可能性が高いからと言えます。すぐ届く距離であれば何か問題があった時に対処することが出来るといったように安全性が確立されます。

それが遠くにあると自分の処理が追い付かなくなるという観念に囚われ、無意識に恐怖という感覚に襲われるのではないかといった意味になります。テリトリーが広すぎて自分で処理できないという捉え方も出来ますね。

列や群集

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列を並ぶことも恐怖の対象になります。どうしても並ばなければならない場合は、そこから逃げ出すとまた最初から並びなおすことになるので時間がかかってしまいます。

この理由から逃げ出すことが出来ず、さらに前と後ろで密接して人に挟まれることから、自分に危害が及びやすい状況を想定し恐怖を感じるようにもなります。

また群衆の中にまみれると知人が傍にいてもはぐれてしまうなど、余計にそわそわした状態になることが多くあります。このように落ち着きがない様子が見れる人は、広場恐怖症である可能性が高いと言えます。

囲まれた場所

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映画館や劇場など周囲を囲んだ空間も不安に襲われる対象になります。映画館に入ったらある程度行動が制限され、逃げ出そうにも周りに迷惑が掛かるのでその空間から出づらくなります。

このように恐怖を避けて暮らすには不便さを乗り越える必要があり、避けることで余計に苦労するといった事が出てきます。

不安に駆られることで起こる発作は、パニック障害の関連疾患として扱われることが多く、パニック障害を併発しない場合は、世界的な診断基準である「DSM-5」で独立した障害として扱われるようになっています。

屋外に1人という状況

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誰もいない孤立した場所も恐怖の対象になります。誰もいない状況を誰もいないわけがないという深い疑いから、監視されている意識を強く持つ特徴があります。

人が居過ぎても、人が居なさ過ぎてもいけないという状況は、常に状況を確かめて行動する必要があるのでストレスが溜まる傾向にあります。

平穏な日常を生きるだけでもストレスを感じてしまうこの症状はとてもつらいものがあります。辛いかもしれませんが少しづつ習慣づけて恐怖を緩和していくのが回復の近道と言えるでしょう。

広場恐怖症の症状

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広場恐怖症とは、同じような状況で6か月以上持続して過度な恐怖や不安を引き起こし、その場所を避けようとする症状のことを指します。繰り返しパニック発作と合併し発作を起こす不安障害に該当します。

不意に自制心を失い、死を予期する激しい恐怖感に襲われるなど異常な感覚を誘発し、その他にも動悸、発汗、ふるえと目に見えて身体に異常性をあらわにすることもあります。

また、繰り返し直ることのない発作からストレスが溜まり、社会活動を中止してしまうといったように日常生活にも影響を及ぼす危険性もあり、早期的な治療を要求される場合が多くあります。

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