2019年2月22日 更新

スポイルの意味とは?スポイルの使い方を例文と共に解説!

今回は、外来語のカタカナ語「スポイル」を取り上げて、その意味と語源や類語を紹介し、使い方についても、どういうときにどのように使われるのか、いくつかの例文をあげて解説していきます。またインターネット上でよく目にする「スポイラー」ということばについても考察します。

Restaurant People Eating · Free photo on Pixabay (73002)

この例文、「サービスが良すぎて顧客がスポイルされることもある」は、「配慮がいき届くことはいいが、それが反対に、何でもいうことをきいてくれると思って顧客がわがままになってしまうこともある」という意味を表しています。

この例文では、顧客満足第一の企業であっても、何でもお客さまのいうなりになっていると、道理や常識にはずれたことまで要求するようなわがままな顧客を育ててしまうよ、といっています。この場合の「スポイルされる」は、本来顧客がもっている品格や人格が損なわれていく、といった意味で使われています。

みんなで盛り上げていたプロジェクトが、部長の差し出口でスポイルされてしまった

Startup Meeting Brainstorming · Free photo on Pixabay (73041)

この例文、「みんなで盛り上げていたプロジェクトが、部長の差し出口でスポイルされてしまった」は、「チーム全体で頑張って盛り上げていたプロジェクトに、部長が余計な口をはさんだことで台無しになってしまった」という意味を表しています。

この例文では、うまくいきかけていたプロジェクトに、部長が口をはさんできたことで、いろいろな見直しややり直しが生じて、実現化が難しくなってしまった、といっています。この場合の「スポイルされた」は、プロジェクトのよいところが損なわれて台無しになってしまった、といった意味で使われています。

スポイルという言葉がよく使われるシチュエーション

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日常的にあまり耳にしたり口にしたりすることが少ないこの「スポイル」ですが、一体どういう状況で使われることが多いのでしょうか。

ここでは、「だめにする、損なわれる」と、「甘やかしてだめにする」という2つの意味を柱にして、以下のように「ビジネス」と「子育て」の2つのケースを取り上げて、それぞれにいくつかのシーンを例にあげて解説します。

ビジネス

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上記の「スポイルされた」の使い方の例文でも述べていますが、ビジネスシーンでは、まず、ユーザーや顧客を相手に使われることが多いようです。

例えば、「お客さま相談窓口ができてから、消費者がスポイルされてしまって、道理や常識をはずれた電話が多くなっている」みたいな使い方や、「『お客さまは神さまです』がいつのまにかお客をスポイルしてしまった」みたいな使い方です。いずれも、わがままな消費者や客を育ててしまった、という意味で企業側の人間によって使われます。

また、実際の業務においては、プロジェクトや企画案やプレゼンが何かの原因で「だめになる、台無しになる」といった場合に、「スポイルされた」という表現が用いられます。社内の、その事案の関係者によって使われます。

また、「あの社員は、上司のいやがらせやパワハラによってスポイルされた(だめにされた)」といった場合もあるようです。当該社員を知る社員や関係者によって使われます。

子育てに対して

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「スポイル」ということばが一番多く使われるのはこの子育てのシーンではないでしょうか。この場合の「スポイル」の根底には、子どもの素質や能力を「台無しにする、奪う、だめにする」といった意味があることはありますが、やはり、ダイレクトに伝わってくるのは、「甘やかしてだめにする」という意味でしょう。

たとえば、「親が何でも決めていると、この子はスポイルされた子になってしまう」とか、「泣いたからといってすぐに抱っこしていると、子どもをスポイルしてしまうよ」とか、「ほしいものを何でもすぐに買ってあげていると、子どもはスポイルされてしまうよ」とかいった使われ方をよくします。いすれも、「甘やかされて育っただめな子どもになる」という意味です。

この子育てのシーンに関しては、親そのものではなく、その親の子育てを目にしている人、たとえば、祖父母や親せきや友人など、その親の子どもへの接し方を見て懸念や危惧の思いを伝えたり警告したりするときに使われる表現です。

ゲームや映画の掲示板で見かけるスポイラーとは

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「スポイラー」ということばはご存知ですか?映画やゲーム、テレビの連続ドラマなどに関するブログやサイトなどで見かけたことがあるかもしれませんが、ここでは、この「スポイラー」の意味や使い方について説明します。

スポイラーの意味

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「スポイラー」とは、「spoil」の名詞形で、「spoil」する主体者を側の存在、つまり「略奪したり壊したり阻害したり」するものを表します。子どもを甘やかす親も「スポイラー」と言われますが、飛行機などで翼力を阻害する阻害版なども「スポイラー」と呼ばれます。

そしてもうひとつ、ネット愛好者の中で使われるようになった「スポイラー」があります。これは、映画やテレビゲームやテレビの連続ドラマなどのあらすじや結末を明かす、つまりネタバレを行う人のことをいいます。ここでいう「スポイラー」です。

このことばは、インターネットをよく利用する人たちの間では、映画やテレビゲームやテレビの連続ドラマの結末を明かすことで、それを見たり使ったりしているユーザーの楽しみを台無しにする人という意味で使われています。

スポイラーの使い方例文

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ここでは、ネタバレの意味の「spoiler」を使ってよくいわれることばを紹介します。

スポイラー、アラート!(Spoiler alert!): 「これからネタをバラしますよ!」という意味です。ネタバレをする前にこれを使って告知します。

ノー、スポイラー!(No spoilers!): 「ネタをバラさないで!」という意味です。ネタをバラしてほしくないときにいわれることばです。

スポイラー、フリー!(Spoilers free!): 「ネタバレありません!」という意味です。ネタバレをしないということを宣言するときに使われます。

使えたら少しかっこいい言葉

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カタカナ語というのは不思議なもので、日本語を使うと長くなる文章も、カタカナ語を使うと、短く端的にそのことばの裏に秘められている意味を伝えることができます。

今回は、そのカタカナ語の「スポイル」を取り上げて説明してきましたが、「スポイル」の一言があれば、同じ意味の日本語「台無しにする、損なう、だめにする」を使った場合よりも、ソフトなニュアンスで、イメージ豊かに伝えることができます。

「スポイル」は、なじみのないことばで、その意味を納得してからでなければなかなかこなれた使い方のできないことばですが、「台無しにする、損なう、だめにする」といった日本語を使った場合よりは、スマートな会話を楽しむことができるのではないでしょうか。

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