2022年9月30日 更新

焼死は最も苦しい死に方?焼死の痛みと生き残った場合に待ち受ける地獄の日々とは

火災事故や焼身自殺のニュースを見ると、焼死ってどんな痛みなんだろうと疑問を感じますね。焼死は、最も苦しい死に方の一つと聞きます。そこで今回は、焼死の痛みについて詳しく解説します。焼死は死の直前まで苦しい死に方ですが、それ以上に生き残ったほうが悲惨な場合も…。

最も苦しいと言われる焼死の痛み

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病死や溺死、転落死など数多く存在する死亡理由。その中でも焼死は、最も苦しい死に方の1つだと言われています。遺体の様子だけを比較すると、中毒死や転落死の方が悲惨な気もしますが、なぜ焼死が最も苦しい死に方と言われているのでしょうか。

ここからは焼死する中、どのような順番でどういった痛みを感じるのか詳しく解説していきましょう。また、混同されやすい焼死と一酸化中毒死の違いについてもご紹介します。

焼死の原因

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焼死の死亡原因は、喉や周辺器官が焼けたことによる窒息死です。また広範囲が焼けたことによる熱傷ショックや、臓器不全が原因で死亡する場合もあります。

そもそも人の体には油分が含まれていますが、それほど簡単に燃えるわけではありません。火葬場を経験した人ならわかるかもしれませんが、専用の火葬炉を使ったとしても、終わるまでに数時間要しますよね。

つまり、生命を維持したまま体が焼けきられることは非常に難しく、また焼けきられたことそのものが死亡要因ではないということ。燃え盛る炎で重要な器官が焼け、生命維持が難しくなることが焼死の要因なのです。

焼死の種類

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焼死には、大きく分けて3つの種類が存在します。

・火傷死
・一酸化中毒死(CO中毒死)
・焼死

火傷死は、火災そのものが直接的な死亡理由の場合。重度の火傷を負ったために、体の表面だけではなく内部まで焼けたことが原因の死亡事例です。前項でご紹介した、熱傷ショックや臓器不全が該当します。
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一酸化中毒死は、火災で発生した一酸化炭素を吸い込んだことが要因で発生する中毒死。火災の死亡理由の多くは、この一酸化中毒死です。前項でも解説したように、人体はそう簡単に焼けません。体が焼けきる前に、有害な空気を吸って死亡してしまうのです。

焼死は火傷死や一酸化中毒死など、火災が関連した複合的な死亡要因の総称。一酸化中毒や火傷など、複合的な要因で死亡したと考えられる事例で用いられます。また火災での死亡の場合、遺体の破損が激しいため死亡要因を特定しきれない場合もあるのです。そういった場合でも、焼死と呼ぶことがあります。

熱傷指数30

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では、どの程度火傷をおえば死亡に至るのか。体格やそれぞれの特性によって異なりますが、熱傷指数が30未満であれば、死亡率は40%以下。熱傷指数とは、火傷の範囲や部位、内部への進行度を加味した指標です。

熱傷指数が80を超えると死亡率は急激に増加し、120を超えると延命はほぼ絶望的と言われています。また熱傷指数は、予後にも大きく関係する指標です。熱傷指数が高ければ高いほど、生存した後の治療に痛みや障害を残す可能性が高くなります。

体毛から消失する

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それではここから、焼死の痛みを順に解説していきましょう。火災が発生した時、人体で最も燃えやすい部位から消失していきます。最も燃えやすいのは、体毛です。髪の毛や眉毛、まつ毛など、毛から燃えていきます。

体毛には神経が通っていないので、この時点ではまだ痛みは発生しません。次に燃えやすいのが、爪や薄い皮膚の部位。爪がある指先や足先など体の末端から、刺すような痛みが発生します。まつ毛があり、さらに皮膚の薄いまぶたも燃え始めるので痛みを感じるでしょう。

気道熱傷

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炎そのものに触れなくても、人間の体は火傷を負います。例えば煙。火災が発生してから約7~8分程度で、周辺温度は1,200度まで上昇します。そのため、高温になった空気を吸い込むと、気道が熱傷を追ってしまうのです。

気道内部は体表面の皮膚とは違い、非常にデリケートな造りをしています。そのため、火傷の影響を受けすぐに息苦しくなったり、激しい痛みが発生するのです。

叫び声が止まらない激しい痛み

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火災現場では、住民の止まらない叫び声が響きます。1,200度まで上昇した環境下で息も吸いづらく、呼吸も難しい中、それでも止まらない叫び声…。どれほど苦しい状況下なのか、想像もできませんね。

過去に発生した6人の命を奪った仙台市の火災事故や、ジャングルジムで焼け死んだ子どもの火災事故現場でも、最後まで当事者の悲鳴が響き渡ったと言われています。悲鳴は数分間続いていたようなので、絶命する最後の瞬間まで悲鳴を上げてしまうほどの痛みだと言えるでしょう。

酸欠の恐怖

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炎により一酸化炭素の充満と気道熱傷により、火災現場では空気がなく酸欠状態に陥ります。酸欠状態になると心拍数が急増し、次に激しい頭痛や吐き気に襲われさらにパニック状態に…。炎が迫りくる中、徐々に体が動かなくなる恐怖は想像を絶します。

有毒ガスの苦しみ

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火災現場では、一酸化炭素以外にも様々な有毒ガスが発生します。二酸化炭素やシアン化水素(青酸ガス)、塩素ガスなど、めまいだけでは済まないような有毒ガスが大量に一気に発生するのです。

こういった有毒ガスを吸い込むと、体内部から激しい痛みが生じます。吐き気や嘔吐だけではなく、血管の1本1本が針で刺されるような破壊的な痛みが発生する場合もあるのです。また酸素を運ぶヘモグロビンが減少し、酸欠状態が加速します。酸欠の恐怖と体内部の激しい痛みから、叫び声も止まらなくなるのです。

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