目次
- 犯人が被害者に特別な感情を持つ症状
- リマ症候群の概要
- 犯人が被害者に特別な感情を持つ
- リマ症候群の名前の由来
- 在ペルー日本大使公邸占拠事件とは
- 首都リマで起きたテロ
- 事件の流れ
- 人質の数
- 事件のその後
- 引き金を引けなかった少女たち
- 料理を振る舞い続けた日本人
- ストックホルム症候群とは
- 被害者が犯人に抱く特別な感情
- 例:人質が犯人に好意を抱いてしまう
- 例:虐待する両親に愛情がわいてしまう
- 例:厳しい言及の後に優しくされる
- ストックホルム症候群に関する事件
- ノルマルム広場強盗事件
- 女子高生籠の鳥事件
- よど号ハイジャック事件
- パトリシア・ハースト事件
- 三菱銀行人質事件
- 福島悪魔払い殺人事件
- エリザベス・スマート誘拐事件
- オーストリア少女監禁事件
- 心的外傷後ストレス障害(PTSD)とは
- 震災や事件後のトラウマ
- 家庭内暴力などによっても発症する
- PTSDの主な症状
- PTSDの治療方法の種類
- ストックホルム症候群と似た症状がおこる実験
- パブロフの犬の実験内容
- 電気の実験
- 結果
- ストックホルム症候群とは正反対の症状!
治療を受けなくても約30%は回復されると考えられていますが、放置しておくことで重症化するというリスクもあります。早期治療に取り組むことで大幅な回復が見込めるため、大きなストレスやトラウマが起こった場合には医療に頼りましょう。
治療法は大きく分けて2つあります。1つは鬱状態などPTSDによる症状を薬で落ち着かせる「薬物療法」、2つ目は行動療法、認知療法、催眠療法などの「精神療法」です。適切な治療を受けることで症状が落ち着くことが多いです。
これらの治療法は素人が独自の判断で行えるものではなく、医療機関を受診する必要があります。不適切な治療は、さらにトラウマを悪化させる可能性もあるので気を付けましょう。
治療法は大きく分けて2つあります。1つは鬱状態などPTSDによる症状を薬で落ち着かせる「薬物療法」、2つ目は行動療法、認知療法、催眠療法などの「精神療法」です。適切な治療を受けることで症状が落ち着くことが多いです。
これらの治療法は素人が独自の判断で行えるものではなく、医療機関を受診する必要があります。不適切な治療は、さらにトラウマを悪化させる可能性もあるので気を付けましょう。
ストックホルム症候群と似た症状がおこる実験
via pixabay.com
ストックホルム症候群と同じ状況を故意に作ることは容易ではありません。予め緊急事態を用意した状況下では、本当の緊急事態の場合の心理状態と異なり、実験しても正確なデータが取りにくいという特徴があります。
しかし、ストックホルム症候群と似た症状が起こる実験があります。ここではその実験について、内容と結果を紹介します。
しかし、ストックホルム症候群と似た症状が起こる実験があります。ここではその実験について、内容と結果を紹介します。
パブロフの犬の実験内容
via pixabay.com
パブロフの犬の実験は、条件反射が実証された研究としても有名です。その方法は、イヌにメトロノームを聞かせてからイヌにえさを与えるようにします。すると餌を食べるために唾液を出します。これを繰り返していくと、イヌはメトロノームが聞こえるとえさがもらえると学習します。
するとメトロノームが鳴るとイヌは自然と唾液の分泌を始めるというものです。つばの分泌は意識的にコントロールできるものではないため、条件がそろうと反射的、無意識に起こっていることが分かります。
するとメトロノームが鳴るとイヌは自然と唾液の分泌を始めるというものです。つばの分泌は意識的にコントロールできるものではないため、条件がそろうと反射的、無意識に起こっていることが分かります。
電気の実験
via pixabay.com
動物の学習性無力感を実験するため、犬に電気ショックを与える実験がなされました。はじめに犬をくくりつけて電気ショックを与え、暴れても苦しみから解放されないことを覚えさせます。
その後、別の部屋に連れて行き、再び電気ショックを与えます。しかし今度は低い柵をジャンプして飛び越えると苦しみから解放されます。
通常の犬であれば、電気ショックの苦しみから解放されようと、逃れる方法を試してもがくことが普通ですが、その前に電気ショックから逃れないことを学習している犬は違う反応を示します。
その後、別の部屋に連れて行き、再び電気ショックを与えます。しかし今度は低い柵をジャンプして飛び越えると苦しみから解放されます。
通常の犬であれば、電気ショックの苦しみから解放されようと、逃れる方法を試してもがくことが普通ですが、その前に電気ショックから逃れないことを学習している犬は違う反応を示します。
結果
via pixabay.com
上記の電気の実験の結果、最初に電気ショックから逃れられないことを学習した犬は、低い柵を超えれば解放される状況下にも関わらず、電気ショックを与えられてもじっとその苦しみが終わるのを待つ傾向にありました。
この反応は学習性無力感といい、努力しても改善しないことが分かると努力をしなくなるというものです。これは犬に限らず他の動物や人間にも共通するもので、人質が監禁生活から逃れようとしないのはこの心理が働いているからと言われています。
頑張ってもどうせ状況は改善しない、自分は逃れられないと思いこんで逃げようとすることすら諦めてしまうのです。そのため、事件発覚が何年後かになる場合もあります。
この反応は学習性無力感といい、努力しても改善しないことが分かると努力をしなくなるというものです。これは犬に限らず他の動物や人間にも共通するもので、人質が監禁生活から逃れようとしないのはこの心理が働いているからと言われています。
頑張ってもどうせ状況は改善しない、自分は逃れられないと思いこんで逃げようとすることすら諦めてしまうのです。そのため、事件発覚が何年後かになる場合もあります。
ストックホルム症候群とは正反対の症状!
via pixabay.com
今回は、リマ症候群とストックホルム症候群について詳しく紹介しました。リマ症候群もストックホルム症候群も監禁や誘拐といった究極の状況で発症するPTSDですが、症状としては正反対のものです。
また、これらの症候群は病気ではなく、事件から時間が経つと次第にトラウマがなくなると言われています。しかし中には重症化してしまう人もいるため、治療は早期に受けることが効果的であると言われています。
リマ症候群を発症するのには理由があり、本人も好きで発症しているのではありません。今後、監禁事件などでこのようなことが起こっても理解の目を向け、偏見を持たないようにしましょう。
また、これらの症候群は病気ではなく、事件から時間が経つと次第にトラウマがなくなると言われています。しかし中には重症化してしまう人もいるため、治療は早期に受けることが効果的であると言われています。
リマ症候群を発症するのには理由があり、本人も好きで発症しているのではありません。今後、監禁事件などでこのようなことが起こっても理解の目を向け、偏見を持たないようにしましょう。
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