2020年1月30日 更新

青森の方言がかわいい!方言の種類や一覧・分かりにくい言葉なども!

フランス語にも似た響きが特徴的な青森弁。聞き取りにくい方便として紹介されることも多いですが、実はとてもかわいい方言がたくさんあります。青森の方言でも種類分かれる津軽弁と南部弁の違いや、良く使われる方言一覧などを紹介します。

青森県の方言を徹底解説!

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青森県は本州最北端にある県です。日本海、津軽海峡、太平洋と3つの海に面していて地域によって気候差が激しいのも特徴的となっています。白神山地や弘前城、恐山など全国的に有名な観光スポットである青森県。夏にはねぷた祭りがあり、県内外から多くの人が集まります。

人見知りが多い県民性ですが、打ち解けるととても穏やかで温かい人ばかりです。青森県がもうひとつ注目されているのが、フランス語にも似ていると言われている方言ではないでしょうか?

今回は青森県の方言について詳しく紹介します。今すぐ使いたくなるほど、かわいらしい方言がたくさんありました。

青森の方言の種類

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日本各地に方言が存在していますが、日本一解読が難しいと言われているのが青森弁です。聞き取るのは難しく感じてしまいますが、知れば知るほどに奥深さや愛らしさを感じるのが青森の方言。青森弁というよりは、津軽弁と南部弁ではっきりと分けられています。

津軽弁と南部弁は奥羽山脈が境目です。江戸時代には津軽地方は弘前藩、南部地方は南部藩に分かれていたのでお互いに交流が少なかったことが理由で、同じ県内でもこの2の方言が生まれたようです。まずは、津軽弁と南部弁の違いを見ていきましょう。

津軽弁

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テレビで方言を特集する時に、字幕がつきやすいのがこの津軽弁です。独特の言い回しが多く、1文字で会話ができる面白い表現もあります。男性的な言い回しが多く、慣れていないと少し語気を強く感じてしまうことも多いようです。

南部弁に比べると津軽弁は、使用する地域差がありません。しかし津軽弁は南部に通じないこともあるので、会話をする時には注意が必要です。津軽海峡を超えた北海道の松前郡エリアの方言は、この津軽弁の影響を受けているとも言われています。

南部弁

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八戸市を中心とした地域で使われているのが、南部弁です。先述しているように、下北半島付近と八戸付近で地域差があり、方言によっては使うものと使わないものが分かれています。微妙に意味合いが変わることもあるので、使う方言によっては同じ南部弁を使うエリアでも注意が必要です。

津軽弁に比べると、女性的な言い回しが多く物腰が柔らかい印象なのが特徴となっています。また南部弁は青森県だけではなく、岩手県の北部~中部にかけての幅広いエリアで使われています。

一文字で伝わる青森の方言

【青森愛】津軽弁vs南部弁

「ズーズー弁」という言葉を聞いたことがある人もいるのではないでしょうか?青森県に限らず寒さの厳しい地域で住んでいる人たちは、あまり大きく口を開かずに会話をする習性があります。自然とそのような習性の中で生まれたのが、一文字で伝わる方言です。

一文字の会話は、主に津軽弁でよく使われています。本当に一文字だけで会話ができるの?と不思議に感じる人も多いでしょう。それが、できてしまうのです。主によく使われる一文字方言をピックアップして紹介します。

け:かゆい

「け」と突然言われて、頭の中がクエスチョンマークでいっぱいになる人もいるでしょう?「髪の毛に何かついてる?服に髪の毛がついてる?」と思ってしまう人もいるかもしれません。

一文字方言の中でも、一番多くの意味を持つのが「け」です。主に「痒い」と言う意味で使われますが、他にも「ちょうだい」「お粥」「食べて」「毛」などとも。多様化されているので、文脈や状況で察することも必要となります。

例えば「け?」と聞かれたら「痒い?」、「けー」と言われたら「食べて」というような意味です。

せ:しなさい

「~しなさい」という意味をもつ「せ」は、南部弁でよく使われています。「せ!」というよりは「せぇ」と、小さい”え”を発音するようなイメージです。「読ませぇ(読みなせぇ)」=「読みなさい」、「起きせぇ(起きなせぇ)」=「起きなさい」というような感じで使われます。

標準語だと命令口調になる言葉も、柔らかく聞こえるようになるのが方言の魅力です。

津軽弁では同じような意味で「へ」が使われます。「起きてください」は「おぎでけへ」、「読んでください」は「読んでけへ」という使い方です。

な:あなた

「あなた」という意味で使われる「な」。古語で使われていた汝が、この方言の由来と言われています。津軽弁・南部弁どちらでも使われている方言です。場所によっては「な」の前に軽く”ん”をつけたり、「なぁ」と語尾を伸ばすように使います。

「な、け」と言われたら「あなた、食べて」という意味になります。一文字しか使わないので、少しでも聞き逃すと意味を汲み取れないことがありそうです。

ね:何もない

「何もない」という意味で使われます。「ねぇ」と伸ばすよりは「ねっ」と、軽く小さい”つ”を入れるようなイメージで発音します。強く発音してしまうと、冷たいイメージになってしまうこともあるようです。あまり口を開かずに発音できる王道の方言ではないでしょうか?

め:美味い

青森の方言では「美味しい」も一言で表現できます。「め!」と言い切るよりは「(ん)めぇ!」「めぇ」など語尾を少しだけ伸ばすような言い方です。

「こ(ん)のあめっごめぇなぁ」は「この飴美味しいね」という感じになります。美味しいという言葉を心から伝えたい時に効果的かもしれません。ちなみに青森を含む東北地方では、名詞のあとに「~っこ」とつける場合があります。

わ:わたし

「わ」とは青森の方言で「わたし」を意味します。津軽弁と南部弁では使い方が微妙に変わるようです。津軽弁では女性はあまり使用せず男性が自身のことを指す時に使われます。南部弁では、若年層以外の男女ともに平均して使われている方言です。

県外の人たちが耳にすると謎のやり取りに聞こえる「な!」「わ!?」というやり取りも、「(そこの)あなた!」「わたし!?」と、青森出身の人たちにとってはしっかりと会話が成り立っています。

青森の方言の語尾の特徴

【フランス語に聞こえる津軽弁会話】

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